永井均「存在と時間 哲学探究1」の要約と感想

このブログで私は、永井均という哲学者が書いた「存在と時間 哲学探究1」(文藝春秋)という本について、要約や感想を書いています。私は、哲学とか一度も勉強したことがなくて、哲学は全くのど素人なのですが、この本がすっごく大好きで、何回も繰り返し読みました。そして、ぜひたくさんの人に読んでもらいたいな、と思って、このブログを書きました。人生においてすっごく大事なことがぎっしり詰まった本だと思います。特に、悩みや苦しみを抱えている人が読むと、その悩みや苦しみが消えてしまうかもしれません。

(無題)

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第3章 私が安倍晋三になってもなったという変化は起きない

 

(無題)

【要約】

1~7段落(43頁)

私が安倍晋三になったとしても、そのことは世界にいかなる痕跡も残さない。記憶は移られた側の心が持つはたらきゆえに、この事実は原理的に記憶不可能だからであり、また、移られた側の心の内にも「世界が現実にそこから開けている唯一の原点」という性質がもともとあったからである。

 

8~11段落(47頁)

それゆえ「現実に唯一の原点」などそもそも存在しないと言え(B系列)、「唯一の」や「現実に」が多重化される階層が成立するとも言える(A系列)。